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2005-05-24

盲目のブルースマン②

blind_lemon_best 先にマクテルの方を紹介しましたが、盲目のブルースマンで最初に名を馳せたのはこの人。ブラインド・レモン・ジェファーソンです。何しろ初録音が今から80年前の1925年というから恐れ入ります。ブルースには後にシカゴへと北上して大メジャーとなったミシシッピ・デルタの流れと、西海岸に流れて行き、派手なギター引き倒し&ゴージャスな大編成バンドで独自のスタイルを築き上げたウエスト・コースト派の源流であるテキサス・ブルースの流れが2大主流なのですが(細かく言えばイースト・コースト、ルイジアナなど、いろいろあるのですがここでは省略)、この人はテキサスの流れの大元に居る人です。生まれつき弱視でやがて失明し、ストリート・ミュージシャンとして生計を立てていたら、ある日レコーディングの話にありつけ、当時はまだ珍しかった弾き語り男性ブルース・シンガーとして全国区の人気者となって、「盲目のブルースマン」と聞いてイメージする清貧な感じとはまるで正反対の、羽振りのいい生活をしていたようです。唄が上手けりゃギターも上手い(単弦ソロとカッティングの境目がまるで分からないぐらい自然に繋がるんですよ)、おまけにゴツイ体格を活かして見世物的なレスリングをしたり、密造酒の製造にいそしんだり、目が見えないのにどういうわけかギャンブルにも滅法強かったらしいレモンさん。残されたたった一枚の写真は、穏やかそうな紳士然とした彼が移っていますが、実際の「動くレモン」を見てみたくなりますね。ちなみにロック・バンド「ジェファソン・エアプレイン」の「ジェファソン」はこの人の名前から頂いたようでございます。 (リーダー)

コメント

>目が見えないのにどういうわけか
>ギャンブルにも滅法強かったらしいレモンさん。

座頭市を思い出しました(笑)。

ちなみに、私は
《キャットマン・ブルース》と、
《スィー・マイ・グレイヴ・イズ・ケプト・クリーン》が好きかな。
録音によっては、テンプラ屋さんで録音したような音質のものもありますよね。
でも、テンプラ油の向こうから聞こえてくる野太い声はシュ~ル。
唯一の写真を見せたら、「怖い、心霊写真みたい」と仰られた女史が数名おりました。
アルペジオのようなギターの伴奏が独特ですよね。流れるようで。
ブルーンジーや、ブラインド・ブレイクの「きざむ」ギターとはエライ違いで独特です。
ちなみに、私は、ブラインド・ブレイクが大好き。
ブラインド・ウィリー・マクテルも好きだなぁ。
私の大学時代の芸名は、ブラインド・ジェットアッパー・ギャラクティカ・マグナムでした。日によっては、ブラインド・デヴィル・サターン・バックドロップだったりもしました。
もっとも、私はブラインドじゃないけれども、まぁ、窓にくっついているアレだと思ってもらえれば…。

雲さん、どうもです!勝新ばりにドスの効いた声で「お前さん、イカサマしなすったね?」と凄むレモンを想像して笑ってしまいました。まぁブルースマンのおっちゃんたちはほとんどヤクザな生活&言動だったようで、レモンもご多聞に漏れず・・・だったのでしょう。女の人が写真見て怖がるのも何となく分かります(意味が違うか)。

「See That~」は私も大好きですよ。私の持ってるCDでは、もう本当に天麩羅屋さん大盛況ですが、天麩羅屋さんの奥から「の~」と響いてくる声と、テクニカル&リズミカルな、分析不可能なフレーズの味わいは堪りません。テクニカルだけど、ラグタイムはあまりやらなかったギタリストってこの人ぐらいじゃないでしょうか?ああ、ブレイクにブルーンジィーにマクテル・・・。想像力が、遥か彼方のディープサウスに漂ひまする・・・。

>私の大学時代の芸名は、ブラインド・ジェットアッパー・ギャラクティカ・マグナムでした。日によっては、ブラインド・デヴィル・サターン・バックドロップだったりもしました。

「ブラインド・ジェット・アッパー・ギャラクティカ・マグナム」ってものすごく強そうですね。新時代の防衛構想みたいじゃないですか。じゃあ私はブラインド・・・・むむむ・・・。

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