夏は
しかし!これではいけませんので、せめて自室や喫茶店で英気を養うことに励んでおります。
家で読書するのも楽しいものですが、喫茶店の座り心地の良い椅子に座って紅茶を飲みながら本を読むのもまた格別です。
というわけで今日は「最近聴いた音盤」ならぬ「最近読んだ本」をご紹介します。
まだ7月なんだよな~。はよ涼しくなれ。
戦後の日本ジャズ”黎明期”から活躍するギタリスト/インプロヴァイザー高柳昌行が書き遺した音楽論、レビュー、インタビュー等を集めた本です。「これすらも彼の演奏の一部なんじゃないか」と思わせる程に躍動感溢れる文体、そして一貫して感じられる厳しくストイックな姿勢、全ミュージシャン必読の書だと思います。
去年だったか一昨年だったか、草間彌生の絵を見て感動し「この人は(当然だけど)凄い世界を持っている人だ」と思いましたが、まさかこんな素晴らしい小説も書いているとは。思いもかけず素晴らしく切実で切迫した、本当の意味で美しい本でした。
元横綱が全国の「甘いもの」を紹介するというだけで、相撲もスイーツも大好きな私は興奮ですが、単なるお気楽な「グルメ本」じゃあないんです。親方の甘いものに対する哲学からはじまって、全国の銘菓のひとつひとつの丁寧な解説には、勝負の世界で生きている”漢”ならではの厳しい”愛”があります。
縁日や繁華街で露店を出し、威勢の良い「啖呵売り」で商品を売る「香具師(やし)」の戦後を、香具師の親分がリアルに語る聞き語り本です。香具師の啖呵は、今では日常で聞くことはありませんが、昭和の文化、風物詩を支えてきた人達として彼らが存在していたと、認識を新たにしました。これは全商売人必読の書でしょう。
指揮者として著名なフルトヴェングラーですが、著書も素晴らしいですね。
この本は今熟読中、すごく面白いです。
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