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2005-09-16

奇をてらってるようでストレート。かつ男気溢れる2枚。

9string ギターの弦は6本あるもの。1歩下がって「12弦ギター」とか「4弦ギター」とかあるのはまぁ理解できる。でも9弦って??

と、私をかなり困惑させたのがビッグ・ジョー・ウィリアムス。しかし実際聴いてみると、奇をてらったとこなんて微塵もない、堂々のストレート・アヘッドな弾き語りブルース。不思議といえば確かに不思議な9弦ギターの”ペカペカ”した音を掻き鳴らしながら、野太い声で歌うその姿勢はひたすら一本気でカッコイイ。

この人は根っからのホーボー(放浪者)で、「2週間同じところにとどまったこたぁねぇよ」と公言してはばからない豪快な御仁でもあります。基本になってるのはミシシッピ系の泥臭いスタイルですが、あちこちを旅して過ごした人らしく、楽曲のバリエーションはかなり豊かで、狭い地域のスタイルに固執しない芸人魂みたいなものを感じます。この人の作品はPヴァインから「9弦ギター・ブルース(写真)」「ハイウェイ49」「ジャクソン・ミシシッピ・ブルース」とか、いろいろ出てますが、どれもハズレはありません。どの盤も細かい事を考えさせないタフでラフでパンクなエネルギーが充満しております。

demons_dance そしてもうひとつはジャッキー・マクリーンの「デモンズ・ダンス」。ジャズの老舗中の老舗BLUENOTEから出ておりますが、どうですかこのエグいジャケットは(!)。パッと見は「どこのサイケ・バンドのアルバムだ!」とツッコミを入れたい気持ちが沸き上がってきますが、中身はこれもまた男気の塊のようなストレート・アヘッドなジャズ・アルバムなのです。

ジャッキー・マクリーンは1950年代以降のジャズ。いわゆるモダン・ジャズを代表するアルト・サックス奏者ですが、60年代になると当時対等してきたフリー・ジャズの影響も受け、実験的な作品も発表しておりました。このアルバムは1967年にリリースした、「久々のモダン・ジャズ復帰作」とも言われております。演奏は確かに粋でクールで哀愁漂う、いわゆる「マクリーン節」全開の純度100%のジャズ。でも、単に原点回帰か、「過激なのに疲れたからフツーのジャズをやってみました」とかいうのではない。「秘めた過激さ/斬新さ」みたいなのを感じます。

というわけで男を磨きたい諸兄は上の二枚必聴ですぜ。(リーダー)

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