2005-06-26

みんなが好きな

talkin_blues これはIricoメンバーもみんな大好きな一枚。ボブ・マーリーの「Talkin Blues」って、ほとんどベスト・アルバムといっていいぐらいの内容なんですね。初期から(ロックステディ期以降)順に曲が進んで行って、その合間にインタビューが流れるという懇切丁寧な作りでございます。レゲエ云々の前に、本当に音楽の持つパワーというか、そういう説明不可能なぐらいのすごい「気」が充満してます。私は特に前半(初期)の曲が好きですね。ボブのヴォーカルは悲痛なんですが、聴いてると力が沸いてくるんですよ。

palo_congo

メンバーみんなが好きなもう一枚がコレ。プエルトリコ出身のラテン・パーカッショニストで、何故かガチンコのジャズ・レーベル「BLUENOTE」に所属していたサブーさん。このアルバムは当時(1950年代)のBLUENOTEの作品とは思えないぐらいの超ラテン、というよりアフリカ根性丸出しの大パーカッション祭り。無条件にテンション上がる一枚ですね。(リーダー)

2005-06-06

左手ガンガン

horece_silver_trio_art_blakey_sabu おはようございます。最近更新滞っており申し訳ございません。ええ、お察しの通り夏バテと5月病(もう6月だって!)の波状攻撃で死んでおります。何とか心と体を元気付けようと思って、最近はホレス・シルヴァーばかり聴いております。シルヴァーといえばいわゆる「ファンキー」ってやつですね。ファンキー。うん、確かにファンキーだけど、「ファンキーの定義」って何ですかね?私は個人的に「ファンキー=ある程度以上の重さを持ったリズミカルな表現」なんじゃあないかと思うのです。ホレス・シルヴァーの左手の岩みたいなコードがガンガンゴンゴン鳴って、ブレイキー兄やん(命名:ユウキ殿)とサブーの繰り出すビートがこれまた重いこのアルバム。「ホレス・シルヴァー・トリオ&アート・ブレイキー、サブー」っていうタイトルなんです。まんまや!   (リーダー)

2005-05-24

盲目のブルースマン②

blind_lemon_best 先にマクテルの方を紹介しましたが、盲目のブルースマンで最初に名を馳せたのはこの人。ブラインド・レモン・ジェファーソンです。何しろ初録音が今から80年前の1925年というから恐れ入ります。ブルースには後にシカゴへと北上して大メジャーとなったミシシッピ・デルタの流れと、西海岸に流れて行き、派手なギター引き倒し&ゴージャスな大編成バンドで独自のスタイルを築き上げたウエスト・コースト派の源流であるテキサス・ブルースの流れが2大主流なのですが(細かく言えばイースト・コースト、ルイジアナなど、いろいろあるのですがここでは省略)、この人はテキサスの流れの大元に居る人です。生まれつき弱視でやがて失明し、ストリート・ミュージシャンとして生計を立てていたら、ある日レコーディングの話にありつけ、当時はまだ珍しかった弾き語り男性ブルース・シンガーとして全国区の人気者となって、「盲目のブルースマン」と聞いてイメージする清貧な感じとはまるで正反対の、羽振りのいい生活をしていたようです。唄が上手けりゃギターも上手い(単弦ソロとカッティングの境目がまるで分からないぐらい自然に繋がるんですよ)、おまけにゴツイ体格を活かして見世物的なレスリングをしたり、密造酒の製造にいそしんだり、目が見えないのにどういうわけかギャンブルにも滅法強かったらしいレモンさん。残されたたった一枚の写真は、穏やかそうな紳士然とした彼が移っていますが、実際の「動くレモン」を見てみたくなりますね。ちなみにロック・バンド「ジェファソン・エアプレイン」の「ジェファソン」はこの人の名前から頂いたようでございます。 (リーダー)

2005-05-15

マイルスさん①

in_a_silent_way マイルス聴いていつも思うのが「コノ人は一体何に影響されてこうなったんだろう」ということ。初期のあの繊細なミュート・トランペットの音も、電気化してからの、あの独特なフュージョン(あくまで便宜上私達は「エレクトリック・マイルス」とか「電化マイルス」とか言ってるけど、もっと独自な、特異な何かだ)も、マイルスが全ての始祖となって、突如世に出したものとしか思えない。もちろんマイルス以前にもトランペットにミュート付けて吹く人はいたし、「バンドにキーボードとか、エレキギターとか加えてイケイケでやると面白いんじゃないのぉ~?」と思ってた人も多分ゴロゴロいたんじゃないかと思う。

ただ、マイルスの凄いところは、ぱっと見過去の「誰か」の流れからはまったく共通点が見つからないぐらい、今までの何かとは全然違う音を、「いや、オレが作ったんだけど」というような感じでポンと出したところにある。

ミュート・トランペットで繊細なプレイをしだしたのは「ディジー(※ディジー・ガレスピー:チャーリー・パーカーとコンビを組んでビ・バップを生み出した超絶技巧&ホット派の名トランペッター)みたいにバリバリ吹きまくれなかったから」。突如ファンクビートやエレキギターなんかを導入したのは「ほら、ロックとかファンクとか流行ってんじゃん?でもアレ、オレらみたいなカッコイイジャズマンならね、軽くできるわけよ。何でかって?そりゃあオレだからよ。・・・いや、ホントはね、フツーのジャズやるよかロックとかファンクとかやった方が面白いかなーと思ってよォ」と思ったから。

いろんな文献なんかでマイルスについて書いてあるのを見ると、特に電気化した際に「ロックなんかの台頭によって、マイルスは対抗手段として、ロックやファンクの要素を導入した。」ような流れになってるが、単に手段としてエレクトリックを使ったにしては、マイルスの音はかなり神出鬼没、突然変異的なように、わたくし思うんですよ。マイルスはフツーにジャズ+ファンクな音楽やってるわけじゃなくて(70年代にいっぱい出てきた愛すべきジャズファンカー達がやってるような「イェ~イな音」とは全然違う!)、イェ~イな素材をとりあえずナベにブチ込んで、自家製の「毒々ソース」を、表面がベターっと覆い尽くされるまでふりかけてるような電化マイルスサウンド。そうやって出来上がった「マイルス料理」にはもはや素材の影もカタチもない。本当に「どこからの影響なんですか?」と何度も尋ねたくなってくるような音なんです。「ホントか!?」と思った人も、「ウソだぁ~」と思った人も、まずは彼の電気化一作目であるところの「イン・ア・サイレント・ウェイ」を聴いてみてくださいな。(リーダー)

2005-05-12

J-A-Z-Z/Indipendence

spring_rain 70年代に彗星の如く現れては消えた黒人ジャズ・インディペンデント・レーベル「BLACKJAZZ」。活動期間も短くて、リリースしたアルバムも全部で20枚と、かなり少なめではあるんですが、ここのアルバムはどれも絶品なんですよ。レーベルの音の傾向は、ジョン・コルトレーン的なモード・ジャズに、ソウルやファンクといった黒人大衆音楽がかぶさり、さらにアフリカ回帰を目指す奴とか、ブラジリアン・ビートやラテン風味を加えて、よりフロアライクな(?)音を追求する奴とかいろいろいて、一見それぞれが好き勝手やっているようでいながら、レーベルのカラーとか、ポリシーとかいったものが、どの作品からも一貫して感じることが出来ます。

そんなBLACKJAZZのアルバムは、どれも最高としか言いようがありません。そして、最近私が特に気に入って聴いているのがコチラ。テナー・サックス奏者、ルドルフ・ジョンソンさんのデビュー作。ファンキーな曲調に、重心の低い黒々としたフレーズが山盛りになり、さらに彼のどこか人の良さそうな、丸く粒の大きな音色がかぶさる。この美味い丼モノ(さらに例えるならカツ丼です。コレ絶対カツ丼!)たまりません。

彼はこの後に「ザ・セカンド・カミング」という神懸りな激烈極まりない傑作を放ち、そっちの方はかなり有名ですが、このアルバムの全然神懸りじゃない魅力はやっぱり捨てがたい。ジャズファンク系の音を聴いて「く~、いいなぁ」となる人(あるいはなりたい人)にとっては、かなりイケるツマミですので、ぜひぜひ聴いてみてください。

(リーダー)

2005-05-05

個性?は武器だな。

butchers何時だってそーなんですが、良い悪いは抜きにして個性が剥き出しになってる人って

やっぱり目立ちますよね!自然と目がいきますもん。

このカバーアルバム「bloodthirsty butchers VS +/-(PLUS/MINUS)」は

個性的なギターロックバンド、2バンドがお互いの曲をカバーしあった作品です。

両バンドとも独特の雰囲気をもってるんでどーなんだろう?って思いながら購入

したんですが、心配ご無用でした。

ブッチャーズはガンガン疾走するおなじみの男前っぷり発揮してるし、+/-も不思議な空気台出しまくりで、

両バンド、お互いに納得のアルバムじゃないでしょうか。

どっちらのファンもこれなら満足でしょう。

もともと両方好きって人が多そうですけどね!(私も両方好きだし。)

なかでもオススメは、「+/-」がやってる「ゴキゲンイカガ」と「bonging the drum」

「ゴキゲンイカガ」は日本語でそのまま歌われてて(+/-は海外のバンドなのです)

不思議な発音がユルめなサウンドとあっていて良い感じなんです!「bonging the drum」

は元がとてもよい曲なんですが「+/-」が演ることによってさらに優しさが増して、より

感傷的になれます。

あと、ブッチャーズがカバーしてる「WAKING UP IS HARD TO DO」は

ギターの田淵ひさ子氏が歌ってます!私、彼女が歌ってるの初めて聴いたのですが

歌うまいんですね。ナンバーガールの時も歌ったりしたのかなぁ?

と、まぁー 天気の良い休日に車のガラス窓全開でドライブしながら聴きたい1枚ですわ!

2005-05-03

盲目のブルースマン①

blind_willie_mactel
「キングコンテナ」出演者、参加者の皆さん、ほんとうにお疲れ様でした。私は体調不良(つうか夏バテ)のため、観戦できず、大変申し訳ございません。 さて、暑い夏に一服の清涼剤。ブラインド・ウィリー・マクテルの戦前録音集でございます。名前に「ブラインド~」と付くことからお分かりの通り、彼は盲目のブルースマンで、甲高いハスキー・ヴォイスと12弦ギターによる独特の音色/奏法が特徴的です。「ブルース」と言えば泥臭く、「濃い」イメージがありますが、彼のスタイルは非常に繊細で、かつ洗練された都会的なものであり、我々がイメージする「ブルース」の常識を軽く覆してくれる衝撃的なものです(実際私もものすごいショックを受けました)。こんなブルースもあるのです。      (リーダー)

2005-04-30

ガンバらない

alligator_bogaloo
ルー・ドナルドソン(以下尊敬の念を込めてルーさん)はね、絶対に頑張らない、テンパらない人なんですよ。

ちょうど彼がデビューするちょっと前にチャーリー・パーカーというアルトの親分がいて、このヒトはもうそれまでのサックス吹きのジョーシキを打ち破った猛烈吹きまくりのイケイケな大将だったのだがね、ルーさんも若い頃はやっぱりアルト吹きとしてかなりの影響を受けておった。アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズという、イケイケの若いのばかりが集まった一家に出入りして、それはそれは大変な吹きまくりようだった。ところがルーさん、ある日思ったね。「イケイケは若いのに任せて、ワシはここらでちょっと肩の力を抜いてみようかのう」って。で、肩の力を抜いて、オルガンやどこの国のもんか分からないパーカッション屋なんかをバンドに入れてスーダラやっとった。ところがそこからのルーさんがいいんだなぁ。

このアルバムはたまたまヒットしたやつなんだけど、大体この辺の時期のアルバムは、ラモーンズじゃないけどいい意味で「どれも一緒」。テキトーに力抜いた、ブルースフレイヴァたっぷりのアルトがぷひゃーと鳴って、オ、イェ!う~んな、ホロ酔い気分に、シラフでもなれてしまうルーズなファンクネス。つまりゴキゲンなわけですよ。ふた昔ぐらい前は「アリゲイター・ブーガルー?あんなのはシャリコマだよ」と呼ばれてバカにされておったようですが、今はそんな野暮言うヒトはおらんでしょう。音なんかスッカスカで、メロディーも分かり易いぐらいキャッチー。「衝撃を受けた」とか「人生変わった」とか、そういった類の音じゃないけど、この「頑張らなさ」がいいんだなぁ。。。   (リーダー)

2005-04-29

ラモーンズだ!

ramones

早速オススメ盤をご紹介します。ラモーンズのファースト・アルバムです。

ラモーンズはPUNKバンドですが、世の中のあらゆることに対して「何だコノヤロー!」と啖呵を切るよりも先に「オーケーロケンロー!」
と言ってしまい、解散までずっと3コードにジーンズ革ジャンで「オーケーロケンロー!」と言い続けた素晴らしいバンドです。

シンプルで、飾り気のない一本気なサウンド。「ワンパターン」と言うのは簡単ですが、ワンパターンであれ何であれ、どの曲もパッと聴いて
「うわぁ~、ラモーンズだよな~!」と思わせるその説得力は本当に凄いと思います。で、さらに凄いのは、解散まで20年以上も彼らのサウ
ンドは何ら変わることなく、ロックンロールでありつづけたこと。

我々もバンドをやっている者として、この姿勢は見習いたいものであります。

(リーダー)

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